専門書:多重人格:和田秀樹

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講談社現代新書

自分のなかに棲む他人──人格の解離はなぜ起きるか。幼女連続殺人・M被告の精神病理とは?最新の知見で心の闇を解き明かす。(年代的に少し古い本です)

著者は東京大学医学部卒。国立水戸病院神経内科、東大病院精神神経科をへてアメリカ・カールメニンガー精神医学学校に留学。川崎市幸病院精神科顧問、中央大学大学院兼任講師。

多重人格のメカニズム、その例として連続幼女誘拐殺人事件(酒鬼薔薇事件)を例に挙げて検証。解離の起きやすい人格、シゾレフ人間の考察があげらています。

記憶の障害や離人という、「解離」という現象がが人格障害を引き起こし、これが多重人格に至ると考えられています。一般的には多重人格とは呼ばずに解離性同一障害という病名で呼ばれています。



――本文抜粋

解離性同一障害とは人格がたくさんあることがこの病気の本質ではない。「患者にとっては人格を多く持ちすぎるのが本質的な問題ではなく、(健全な)人格を一つも持てないことが問題だ」――アメリカカンサス州、シャウニー精神衛生センターの岡野憲一郎氏より。

人間のパーソナリティは概ね躁鬱病型と分裂病型に分けられる。前者をメランコ人間、後者をシゾレフ人間と呼ぶ。メランコ人間は中年以上に多く、シゾレフ人間は若者に多い。メランコ人間は自分の努力で運命を切り開くことが出来ると信じている。だから上手くいったときは、成功は自分の戸からで勝ち取ったという自負が強い。逆にうまくいかなかったときも、周囲のせいにせず自分を責めて思い詰める。
シゾレフ人間は、自分の力より、周囲の力や運が自分の境遇を決定すると信じている。うまくいかなくても、運が悪いのだから、思いつめる必要はない。才能についても、天のものという発想が強い。周囲の世界が心の主役であるシゾレフ人間にとっては、価値は他人が決めるものである。マスコミや世間がいいといったものは、自分の好みとは関係なしに「いいもの」になる。

…といった内容です。ちょっと専門的なので敷居が高いかもしれませんが、連続幼女誘拐殺人事件(酒鬼薔薇事件)を精神鑑定書を参考にしながら著述しているのが興味深いです。
小説や映画でよく題材にとられるたび、「それをやったら反則じゃん!」的な多重人格です。本当に実在するものなんでしょうか?
「ビリー・ミリガン事件」もそうとう叩かれたようですし、「合法的に刑罰を逃れるための選択肢」のひとつとして数えられてしまってるのがこの障害の難しいところでもあるのでしょう。

著者は日本は家族のシステムがまだ正常に機能してることより病理はアメリカより深刻ではないとしています。が、最近はどうなんでしょうか。経済状況が破綻してどんどん物騒になっている今日この頃、トラウマで逃げ切ろうとする成年男性が後を絶ちません。

私は20代のとき働き過ぎて鬱病になって「離人」という状態を体験しました。あれはもう説明のしようがない「怖さ」「違和感」です。
人は誰しも異なる側面を持っていますが、本当に演技ではなくそんな「人格交代」みたいなモノがあるんでしょうかね。やっぱり想像できこそはすれ理解しがたいです。
過去を振り返ってみると「あの時の自分は尋常じゃなかった」と思うのと「人格交代」は全く別物なんでしょうか?
そして「人格」を沢山持っていることが「病気」なのでしょうか?社会に害をもたらさず、自分が悩んでないとすればその「別れた人格」は本当に「統合」してしまっていいものなのか?必要だから生まれた「人格」を無理に統合する必要がどこにあるのかなーとも思います。かえって悪化してしまうのでは???

…とおおいに悩みました。人の内面は誠に奥深い。

「厨二」はまんまシゾレフ人間ですね。どこにでもいるような自分が実は特殊な能力を持ち、ある日突然目覚める――。それは実は分裂病(今は統合失調症)の始まりだったりして…

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やまね の紹介

偏った読書遍歴とそのレビュー。 コミックから専門書までなにからなにまで読みます。 書くのも読むのもやめられない。活字中毒をなんとかしてくれ! 乱読&積読仲間募集中!
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