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「おまえ、探しているんだろう、清水のこと」
角川スニーカー文庫
「お前ら、いつか結婚するぜ」そんな未来を予言されたのは小学生のころ。それきり僕は清水と眼を合わせることができなくなった。やりたいことが見つからず、高校を出ても迷走するばかりの僕にとって、清水を思う時間だけが灯火になった…
ちょっとした金を盗むため、旅館の壁に穴を開けて手を入れた男は、とんでもないものを掴んでしまう。他2篇を収録した、短編の名手・乙一の傑作集。
■未来予報 あした、晴れればいい。
「また未来が見えた……」。清水と一緒にあがりこんだ大人びた転校生・古寺の家。給食のパンを一緒に届けにいった清水は古寺の予言に興味を持ち3人で過ごすうち意外な予言を聞く。そして僕と清水は気まずくなって…
■手を握る泥棒の物語
俺は腕時計のデザインをしながら小さな会社を友人と運営している。新しいデザインの腕時計を作るためには資金が足りない。叔母のバッグを盗むことにして旅館の外側を壊しバッグを掴むはずが、掴んだのは女性の腕で…
■フィルムの中の少女
人と接することの苦手な私は一大決心をして入部した映画研究会で一本のフィルムを見つける。そこに写る少女はフィルムを回すたびにこちらへと振り返ってくる。どうやら殺されたらしいこの少女の身元を捜すうちに…
■失はれた物語
自分は事故にあい右腕の感覚以外失ってしまう。五感は全て失われ人差し指で意思の疎通を図る。昔音楽教師であった妻は日々の出来事を腕に綴ったり、鍵盤に見立てて演奏したりする。ある日自分は自殺の方法を思いつく。
ちょっと「素敵」なタイトルですね。相変わらずの乙一でございます。今回は「せつない」特集。イラスト付でまるで少女小説の様。
「未来予報」は「自分が人より劣っている閉塞感」でいっぱいです。自分は駄目人間なんだ…誰もが時に(私はいつでも)抱く感情ですが「普通」に暮らしているへの憧れ、妬み。鬱屈した心情がリアルです。
清水は病気で死んでしまうのですが「結婚した未来」と「死ぬ未来」は混在していました。古寺の予言は「おまえたち二人、どちらかが死ななければ、いつか結婚するぜ」だったのです。
イラスト付で読むとき照れくさかったのでカバーをかけて読んでました。「ホラー」に分類しちゃったけど、ちょっぴり切ない「恋愛」要素もあるんだよね。
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