小説:下妻物語・完―ヤンキーちゃんとロリータちゃんと殺人事件:嶽本野ばら

「不便さや、手間暇掛けることこそが、贅沢ですものね」

小学館。
ダメ親父のバッタ物商売が原因で尼崎を追われた桃子親子。茨城県は下妻に越してきたロリータ少女、竜ヶ崎桃子は、絶滅寸前のヤンキー少女、白百合イチゴと出会う。ふたりは無二の親友となった。(が、親友?については桃子は認めていない)

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なりゆきで桃子の大好きなブランドBABY THE STARS SHINE BRIGHTでモデルをやるようになっていたイチゴ。イチゴの世話役として桃子は連れだって代官山へ行くようになっていた。(実は桃子はイチゴのバイト代を「マネージャー料」と称してかなりピンハネしてる)
ある日いつものように高速バスに乗ると殺人事件に巻き込まれてしまう。殺されたのは歌舞伎町のヤクザの幹部。アリバイがないのと疑惑たっぷりの「見た目」で、イチゴに容疑がかけられる。(桃子も「見た目」は十分怪しいと思う…)




高速バスにはイチゴの大先輩、「亜樹美さん」が乗っていた。亜樹美は暴走族「舗爾威帝劉(ポニーテール)」の元ヘッド。事故で死んだ旦那の竜司を納骨に行く途中だった。桃子がいねむりをしている間に亜樹美さんの連れのスキンヘッド男が殺されてしまい、イチゴが容疑者になってしまう。桃子探偵は真犯人捜しを始めるが…。

犯人探しの体裁を取っているが、多分それはご愛敬。今回はイチゴの恋模様と桃子の独立に至るストーリーですね。
亜樹美さんの亡くなった夫、竜司はイチゴの初恋&失恋のお相手。今度は、昔竜司さんに世話になったというジャスコの警備員、セイジが登場。なにかというと桃子とイチゴに絡んできて、クサイセリフで翻弄するセイジ。いつのまにかセイジは桃子の彼氏、ということになってしまう。セイジを好きになってしまったイチゴ(隠しているがバレバレ)が桃子に妙な遠慮をして…

桃子のおばあ様がまた素敵。
「皆が思ってるより、人生は、生きることは、チョロいもんなのさ」
「親友の恋人でも好きになったら、奪い取っても構わないんだよ。友情と恋愛のどちらが大事かなんてことは、訊くほうが野暮だよ。恋愛に決まってるんだから。恋の為なら友達を騙したり、裏切ったり、ダシに使っても、神様は怒りゃしないんだよ」

左様なら。下妻。ど田舎。田んぼだらけの町――。
ひとしきり涙を流すと、私は立ち上がり、もう二度と見ることがないであろう田んぼ、田んぼ、田んぼ、田んぼ、ばかりが延々と広がる車外の風景を眺めながら、しっかり顔を上げ、気合いを込めて「パリコレ上等」と呟きました。

――文中より

ヤンキーなのに抜けていて、どこか生真面目でまっすぐなイチゴ。不真面目で意地悪で憎まれ口を叩かせれば右に並ぶ者はいないけど、好きな事には不本意ながらも全力投球の桃子。2人揃えばボケとツッコミの漫才コンビ。とっても変な組み合わせの二人組。
でもイチゴなしでは生きていけないのは桃子のほうでした。
乙女の意地にちょっぴり胸キュン、永遠の乙女達に送るストーリーです。

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やまね の紹介

偏った読書遍歴とそのレビュー。 コミックから専門書までなにからなにまで読みます。 書くのも読むのもやめられない。活字中毒をなんとかしてくれ! 乱読&積読仲間募集中!
カテゴリー: コメディ, 小説   パーマリンク

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