ナイスタイトル!:でぶじゃないの、骨太なだけ:メグ・キャボット:恋愛系ミステリー

ヘザーはニューヨーク大学の学生寮の副寮母。元売れっ子アイドルのポップ歌手で学生たちの信頼も厚い。ただいま数学部助教授のタッドといいカンジ。

が、そのタッドと気の進まないジョギングをしたあとで寮に行くと新上司であるオウェンが頭を撃ち抜かれてデスクの上でこと切れていた。そうじゃなくても「死の寄宿舎」と呼ばれる悪名高いフィッシャー寮でまた新たな殺人事件が起きちゃった…

ウッソ~~(;゚Д゚)

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創元推理文庫。

メグ・キャボットの「サイズ12はでぶじゃない」「サイズ14でもでぶじゃない」のオトナのための過激なミステリ第三弾にして完結編。
「本が好き!」(サイト右上)からの「献本」です。

ヘザーは歌手時代にポップスターのジョーダンと婚約。が、彼氏を寝取られて追い出され路頭に迷っていた所をジョーダンの兄・クーパーに「騎士道精神」で拾われる。
探偵としてはイマイチのクーパーはヘザーに「会計係」をすることを条件に家の一部を貸している、いわば大家。
「失恋のリバウンド」に付き合いたくないと宣言されてしまっているが、いざとなるとヘザーのそばで起きる「事件」に手を貸してくれる頼れる奴でもある。

――と、(一部推測含む)いうことがこの一冊を読んでいるうちにわかるので、特に「12サイズ」と「14サイズ」を読まずとも大丈夫。こみ入ったストーリーでもないし「登場人物」に迷ったらちゃんと帯と見返しに「登場人物一覧」が載っています。
学生が数人いるので誰が誰?みたいになったらここを参考にするとだいたいわかります。

ヘザーは売れっ子歌手だったけど今の仕事が気に入っている。(本人曰く「社会保険がつくから」)歌うことは好きだけど、特に歌手だった過去に未練が残っているわけでもなく毎日を楽しく美味しく過ごしている。

ただ増えていく体重が大問題で、現在お付き合いがはじまった眼鏡で知的なタッドとはいやいや「健康的」?なおつきあいをしている。
大家のクーパーに「ベジタリアンでアウトドア派のタッドとはうまくいきっこない」と言われてるけど、ヘザーはタッドの「大切な話」に期待をしすぎて他のことはうわのそらの恋愛至上主義。

が、思いがけなく(というかお約束と言うか)またフィッシャー寮で「殺人事件」が起こってしまう。大学側が寮を提供するという条件で安い賃金で働いている「学生アルバイト」達がところかまわずデモを起こしたりストライキをしたり。さながら「学園紛争」といったところで騒々しいことこのうえない。

そしてその院生組合の長・セバスチャンが恨みを買ったということで、オウェン殺しの「容疑者」として拘束されてしまう。

学生思いの副寮母ヘザーとしてはたまったものではなく「真犯人」を突き止めようとするが、クーパーに「危険だからやめろ」と釘をさされてしまう。

学生は心配だし新しい恋人のことはもっと心配だし…

いや、はっきり言って「体重の増加」がいちばん心配なのよ!

――みたいな?ニャハハ(*^▽^*)
ちょうどあの「ブリジット・ジョーンズ」が殺人事件に巻き込まれたらこんなカンジ?と思っておけば間違いない。

「殺人事件」は「恋のスパイス」。特に事件を解決するために骨を折っているわけでもなく、学生たちの色恋沙汰とたいして変わらない「恋愛」に右往左往してる大人たち。あれこれ巻き込まれているうちに勝手に事件は解決して

「――なんかハッピーエンド?」

に至るまでには沢山の無駄っぽい「恋」や「事件」が必要なわけでその過程が美味しく楽しく描かれています。

それにしても「創元社」のタイトルのつけ方って時々「う~ん、やられた!」という絶妙感がありますね。時々外しているけどあえて「日本語タイトル」に挑戦する意気込みにいつも感心してます。

あとポップ歌手だった演出として章の始めにヘザーの書いたラブソングが挿入されています。

月曜の彼は自分勝手
火曜の彼は一流のスコッチしか飲まない
水曜の彼は無責任
木曜の彼は電話を絶対くれない
金曜の彼氏は電話をする気がない
土曜の彼氏は女の子に興味がない
でも最悪なのは日曜の彼氏
テレビに張りついてフットボールの応援よ

「週間彼氏」より

アウトドア好きのタッドもある意味「アウトドアオタク」だったわけで。
ヘザーの「甘いもの大好き!」「コイバナ大好き!」「だけど学生の面倒もみるのも好きで学生を信じてるしなんとかしてあげたい」という気持ちをわかってあげられなかった。

タッドはヘザーが自分の「アウトドア趣味」に合ってくれるから「好き」でいてくれるだけで。
ヘザーの気持ちのほうは実は全然心配してなくて「一緒にアウトドアを楽しめるからヘザーが好き」ということに最後にヘザー自身が気が付きます。

ポップスターのジョーダンは誰もが認める「大人になれてないダメンズ」。ジョーダンはわかりやすいダメンズだったけど、タッドもヘザーを一人の人間として見てくれていたわけでもなかった…ということがいろいろ回り道してわかったわけです。

今度の騒ぎでつかまえた彼はちゃんとヘザーのことをわかってて真面目に心配してくれているみたい。喧嘩しながら上手くやってけそうな予感。ヘザーの夢見るロマンスが収まる所に収まって、学生たちも落ち着いて(当分は)ご苦労様でした。

パパの持ちこんだ怪しげな仕事も断って、今ある仕事の大切さを再確認。いつだって幸せは身近な所にあるのです。

回り道をしてやっと気がついた想いを大切にしていければな。たとえ何度つまづいて転んでも最後は「ハッピーエンド」を信じたい。そんな大人子供なオトナの女の子はぜひ読むべし。

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やまね の紹介

偏った読書遍歴とそのレビュー。 コミックから専門書までなにからなにまで読みます。 書くのも読むのもやめられない。活字中毒をなんとかしてくれ! 乱読&積読仲間募集中!
カテゴリー: サスペンス, 小説   パーマリンク

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